成否の鍵はチームの友情?

チーム構成のイメージ

なぜバイオベンチャーは『チーム構成』が命運を握るのか?

医療・バイオ系スタートアップにおける成功の鍵は、技術でも資金でもなく、「チーム」にあると言っても過言ではありません。なぜ投資家は、チーム構成をそれほど重視するのでしょうか? 本記事では、再生医療やバイオベンチャーの現場で見られる実例を交えながら、チーム構成が成功に直結する理由と、どのようなチームが評価されやすいかを紐解いていきます。

VCが見る“人”の力

どれほど革新的な技術であっても、それを実行に移し、社会実装に導くのは“人”の力です。特に再生医療やバイオ領域では、開発期間が長期にわたるため、逆境を乗り越え、柔軟に戦略を変更できる組織力が問われます。VCはこの観点から、創業チームの構成、経験、価値観の一致を非常に重要視します。

理想的なチーム構成とは?

  • サイエンスリーダー: 研究実績と科学的知見を持つ中心人物
  • 事業開発責任者: ビジネスモデル構築や資金調達の経験者
  • 規制・PMDA対応の専門家: 承認戦略・薬事対応が可能な人材
  • COO的存在: 組織運営・実行力を担うマネジメント人材

この4者がバランス良く揃っているスタートアップは、投資家からの信頼が厚くなりやすい傾向にあります。

多様性とスピードの両立

近年は、グローバル化や社会の多様性が進む中で、異なる背景を持つメンバーを統合するマネジメントも重視されています。また、意思決定のスピードも競争力に直結します。チームとしての「信頼関係」「役割の明確化」「情報共有の透明性」が強い組織は、困難な局面でも迷いなく前進できます。

投資判断における“人”の比重

ある有力VCの調査によると、医療・バイオスタートアップへの初期投資判断において、技術への評価が40%、市場性が30%、そしてチームが30%以上を占めるという結果が出ています。シリーズA以降ではさらに「人」への比重が高まる傾向があり、実際に投資先でトラブルが起こる原因の多くは“人”に関わる問題です。

GFファンドの視点

GFファンドでは、創業メンバーの相互信頼、補完関係、将来にわたる経営継続性を重視します。また、PMDA対応など薬事面に関する対応力、オペレーショナルな推進力も高く評価されます。特に、柔軟性と学習力に優れたチームは、たとえ初期段階で不完全な体制であっても、高い成長可能性を秘めています。

まとめ

再生医療やバイオベンチャーの未来は、優れた“チーム構成”にかかっています。市場の変化に柔軟に対応できる組織、規制対応をリードできる人材、ビジネスと科学の橋渡しができる経営陣——これらが揃って初めて、医療スタートアップは世界と戦うことができます。

GFファンドでは、優れたチームを持つスタートアップへの支援を通じて、日本から世界へ羽ばたく医療ベンチャーの創出を目指しています。